ロレックスの相場を考察する
時計の資産価値を考えれば
間違いなくロレックスが一番資産価値があります。
同様にパテックフィリップも高いのですが
パテックフィリップはロレックスよりも価格帯が高く
相当な高収入でないとなかなか手が出ません。
従ってここではロレックスに焦点を絞って話を進めていきます。
よくお客様から「どのブランドの時計が一番質預けや買い取りで値段がつくか」
という質問を受けます。
この質問の意図は「どのブランドのどのモデルの時計が購入時の金額に対して質預けや売却時に率がいいか」ということが多く
大体は「ロレックスのスポーツモデルです」と回答します。
中でも「デイトナ」、「サブマリーナ」は古物の世界では定価の1.3倍~2倍近くの価格で取引されることがあります。
なぜなのか。
全ては需給バランスのためです。
世界の需要に対して供給が追い付いていません。
中国はじめ、東南アジアなど今まで発展途上国と言われてきた国で経済成長が起こり
世界の富裕層が増え、ロレックスを買いたい人が増えたことが最大の要因です。
それでもロレックスは生産を増やしません。
そのため正規店の売り場では特に「デイトナ」や「サブマリーナ」はじめ「GMTマスター」、「エクスプローラ1」などのスポーツモデルをめったに買うことができません。
店頭にあればラッキーです。
さらにロレックス正規店は入荷予定時期や過去の入荷状況などの情報も開示しないし、予約も受け付けていません。
もはや発売当時のナイキエアマックス状態です(笑)
枯渇感がハンパないのです。
その上資産価値があるからさらに群がります。
1997年に「ラブジェネレーション」という日本のドラマが大ヒットしました。
そのドラマでキムタクこと木村拓哉さんがロレックスのエクスプローラ1をつけていて、ドラマとともにエクスプローラ1が流行しました。
この当時のエクスプローラ1は「14270」という型番の
今より少し小ぶりのものです。
当時は20~25万くらいの値段で正規店で購入できていたようです。
そのエクスプローラ1を当時キムタクがつけて流行っていたからと
正規店で購入した方が現在まで大切に使用してきたとします。
そして長年使用したし新しい時計がほしいからエクスプローラ1を売りに出そうと考えます。
状態がよく、箱やギャランティやブレスレットのはすしたコマをちゃんと保管していた場合、質屋や買取り店で上限で60万くらいで売却できます(2020/8現在)
これはロレックスの資産価値の高さの象徴的な1つの事象ですが
デイトナやサブマリーナでも同様のことが起こっています。
これなら誰でも買いたいですよね(笑)
これらに加えロレックスのブランド価値、つまりロレックスを身に着けていることがステータスであるという価値観です。
パテックフィリップやオーデマピゲを知らない方がいても
ロレックスを知らない方はあまりいないですよね。
ロレックスをつけていれば、どこに行っても誰からも高級時計をつけていると認知される。
そういう意味でもロレックスは「買う価値」の高い時計に位置付けられています。
まとめるとロレックスの相場高騰の原因は
1.手に入りにくい
2.資産価値が高い
3.そもそも誰でも知っている高級時計ブランド
この3点の要因がそれぞれ相乗効果をさらに生み出し
昨今の相場上昇となったと考えられます。